令和3年度日本原子力学会北海道支部学術講演会(第4回)が開催されました。
日時:令和3年12月1日(水)16:30〜17:30
会場:Zoomを用いたオンライン講演
共催:北海道大学 大学院工学研究院 応用量子科学部門 原子力支援社会基盤技術分野
演題:日立の新型炉開発 -カーボンニュートラルと燃料サイクルへの貢献-
講演者:
松村 和彦 氏
日立GEニュークリア・エナジー株式会社
原子力技術本部 原子力事業開発部
講演概要:
日本においては今年、第6次エネルギー基本計画が閣議決定され、再生可能エネルギーを将来の主力電源とする方針が示されており、原子力については安全性の確保を大前提に必要な規模を持続的に活用するものの、可能な限り依存度を低減するとされている。一方で、世界的にはカーボンニュートラルの達成に原子力は不可欠との認識が示され、原子力による総発電量は近年では年々増加しており、小型モジュール炉(SMR)、高速炉、高温ガス炉など、各国において次世代新型炉の開発が盛んに行われている。
日立GEニュークリア・エナジーは、これまでに沸騰水型原子炉(BWR)の設計、建設を行ってきたが、今後の原子力発電によるカーボンニュートラルの実現、燃料サイクルの完成に貢献するため、BWRX-300(小型沸騰水型軽水炉)、PRISM(小型ナトリウム冷却高速炉)、RBWR(軽水冷却高速炉)の新型炉開発を進めている。
本講演においては、現在の原子力の状況について概説し、日立の原子力ビジョンに基づいて現在開発に取り組んでいる新型炉の導入の目的、技術的特徴などについて紹介する。